
現金を用意しておくというのは、基本的に相続(相続税の納税)は現金で行わなければならないことが重要になってくるからです。財産に現金が占める割合が少ないときいは、相続税の支払いに苦しむことになります。不動産など慌てて現金化しようとしても買い叩かれるケースも多く、物納そのものが必ずしも認められるわけでもありません。
そういったケースを想定すると財産のなかに現金が多いほうが有利だといえるのです。

具体的に分けやすくしておくというのは、例えば、1つの土地と家屋を被相続人の3人で分けるというのは難しいです。そのため、財産を1つに集中させずに、分配が容易になるような現金預金が多い、あるいは土地が幾つかに分かれていると財産が分けやすいと言えます。

贈与税の基礎控除は60万円ですから、60万円までの贈与には課税されません。
しかしこの方法では10年間で600万円しか贈与できません。視点を変えて贈与税の課税最低税率10%に着目すれば、課税価格150万円(贈与金額210万円)迄は10%の税率で済みます。
つまり、210万円の贈与に対して15万円の贈与税を払うことによって10年間で2,100万円(贈与税は150万円)が移転できます。

婚姻期間が20年以上の夫婦間において居住用不動産又はそれを取得するための金銭の贈与をしたときには、贈与税の計算する際に贈与財産の価額から2,000万円の控除をすることができます。
したがって、贈与税の基礎控除を含めると2,110万円までの贈与財産は贈与税が課税されないことになります。
■婚姻期間が20年以上の夫婦間で1回だけ贈与税の配偶者控除は利用できます。
■既存の居住用不動産の贈与は持分の贈与で配偶者控除の適用があります。

65歳以上の親から、20歳以上の子へ2,500万円までは無税で贈与でき、2,500万円を超えると超えた額について一律で20%の贈与税が課されます。
また、親の相続税の計算の際に、贈与した金額を全て相続財産にプラスし、支払った贈与税を相続税額から控除します。
計算式 (贈与金額累計 - 2,500万円)×20%

相続税の基礎控除額を増やすことで節税ができます。
基礎控除額 = 5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人の数
そこで養子縁組をすることで、法定相続人の数を増やします。しかし、相続税の計算上法定相続人の数に含めることができる養子の数は、次のとおり制限されていますのでご注意ください。
■実子がいるとき・・・・・・ ・・養子とみられるのは1人だけ
■実子がいないとき ・・・・・・ 養子とみられるのは2人まで

建物の評価(評価とは相続税を計算する際に使う金額)は、建築費に比べてかなり安くなります。
更にアパート・マンションなどの賃貸にすることで、借家権という権利を控除することができるため、多くの場合、建物の評価は建築費の半分以下となります。
(例)所有財産2億円・子供2人の人が1億円のアパートを建てた場合
※固定資産税評価額は建築費の70%と仮定
■アパートを建てなかった場合の相続税→2,500万円
■アパートを建てた場合の相続税→1,180万円となり、1,320万円相続税が安くなります。(実際には敷地の評価減もありますので、節税額はそれ以上となります。)

生命保険金は、500万円×法定相続人の数 が非課税になります。
また、現金で支払われるため、相続人の納税資金にしたり、財産分割の際の資金に活用することができます。

お墓、礼拝物、仏壇などは非課税財産になっています。
お墓の場合ですと、使用権を買うだけで土地を買う訳ではありませんので、不動産取得税もかかりません。ですから、親などが生前に墓をたてればその分は非課税となりますので、相続する遺産が減り相続税が減りますので節税になるといえます。

相続税に詳しい専門家が身近にいれば、生前の対策及び相続が発生した際も、親身になって的確な対策をしてくれるはずです。